2008-06-01から1ヶ月間の記事一覧
落語ミステリというんでしょうか。 不良少年・竜二が無理やり落語界の大物のもとに弟子入りさせられますが、 師匠は大酒飲みの破天荒な性格。 落語なんかやりたくないと思いながらも、気付けば落語の魅力に取り付かれ、修行を続ける。 しかし、そこはミステ…
デクスターのモース警部シリーズ第2弾。 2年前に失踪した娘バレリーから手紙が届いた。 捜査を引き継いだモースは、バレリーは死んでいて、手紙は偽物と断定。 相も変わらずひっきりなしに立てる仮説と検証。 挫折とまた仮説。 モースシリーズを読み返すの…
年間で200冊以上は本を読んでいる。 学生時代よりも多く本を読んでいる。 学生時代って、学校行って、バイトしてバイトしてバイトして、の繰り返しだった。 バイト3つ4つ掛け持ちしていたのに、収入は今の方が多い。正社員って楽だ。 社会人になると、…
もし見ている人がいるのならば、 このブログを見に来てくださってありがとうございます。ただただ本の感想を書いているだけで、一体何をやってるんだと思われるでしょうが、1日平均で3くらいしか進まないカウンターを見るたび、感謝の気持ちが起こります。…
光原百合の著作では「星月夜の夢がたり」が圧倒的なベストだと思うのですが、 こちらも非常に優れたファンタジーです。 ケルト民話を題材にとり、「祓いの楽人」オシアンと相棒のブランの活躍を描く。 光原百合は、愛情や思いやりから来る悲劇を描くのがとて…
「誇り」「悪者見参」「オシムの言葉」で有名な木村元彦氏の作品。 取材対象の選び方、 徹底的に近い場所で話を聞くそのスタンス、 心を打つ文章、 サッカーに少しでも興味のある人ならぜひ読んで欲しい。 読み終わった時、その興味は何倍にも膨れ上がってい…
阪神大震災の朝、一人の県警幹部が失踪した。 警務課長の前日の夜からの足取りがつかめない。 自ら身を隠したのか、事件に巻き込まれたのか、 そして残された幹部たちの対応はいかに。 組織の論理と個人の思惑が入り乱れる、ドロドロの権力争い。 横山秀夫、…
双子、香水、失踪、また双子。 妄執に憑かれた男と幻想的な夢。 著者はまだ若いが小松左京賞の受賞者らしい。 他の作品も読んでから評価をゆっくり考えたい。美月の残香 (光文社文庫)作者: 上田早夕里出版社/メーカー: 光文社発売日: 2008/04/10メディア: 文…
タイトルに魅かれて読んでみました。 アゴタ・クリストフというと「悪童日記」が有名なようですが、 それすら読んでません。 静かな狂気とでも表現するのだろうか、 淡々としていて、でも確実に狂っている。 とりあえず、「悪童日記」も今度読んでみます。ど…
あ、これ、タイトルだけ書くとミステリって分からないですね。 「警視庁幽霊係シリーズ」の4作目。 幽霊と話ができる主人公をはじめ特殊能力を持った刑事たちの活躍を描く。 王道な設定、 きっちりした起承転結、 文章の読みやすさ、 どこをとっても申し分…
こちらも北村薫。 読売新聞紙上で毎週1冊づつ1年間、 ミステリを読み始める子供向けに紹介していった連載を本にまとめたもの。 連載された本文に加え、 北村薫本人による選書に関する解説、 有栖川有栖との対談など、 ミステリ好きにはたまらない内容盛り…
誰もが覚えがある、「あー、あったあった。懐かしいなぁ」と 言いながら思い出に浸れるような作品集。 小学生低学年くらいまでの子供というのは、 大人の世界の規則とは別に、自分なりの独特の規範を持っている。 そんな子供の思いを丁寧に描いている筆者の…
蒼井上鷹の売りと言えば、短編集の構成力だろう。 短編の合間合間に2ページほどの掌編を挟み、 各作品の中には、ホントにささやかなギリギリの接点が設けられている。 そして、その些細な接点を最後に1本の線で結ぶべく回収していく。 1篇1篇が巧みかと…
姉妹本「名短編、ここにあり」よりは若干時代がさかのぼっている。 そして、中身に関しては少し暗く深くなっている感じがする。 それにしても、やはり北村薫と宮部みゆき。 もうセレクトが絶妙です。 むしろ巻末の対談の方が面白い気も?!名短篇、さらにあ…
小路幸也の世界は一言で言えばハートフルだ。 中身が悲劇にせよ喜劇にせよ、人への深い洞察と熱い愛情がこもっている。 東京下町、古本屋の大家族。 そこで起きる様々な事件。 退屈させません。 泣けます笑えます。 オススメです。東京バンドワゴン (集英社…
数学、算数のパズルの素敵なところは、 問題から解答へと続く道筋を見つけることができるか? そして、その解答の美しさにあるのではないだろうか。 一般にパズルといえば、数独なんかの本が多く出版されているが、 やっぱり美しさに欠けるところがある。 論…
5年ぶり位で再読。 デクスターのモース警部シリーズ第1巻。 ヒッチハイクをした2人の娘のうち、1人が殺される。 もう1人の娘はどこへ行ったのか? 関係者の錯綜する供述からモースはどんな結論を導き出すのか? とにかくこのシリーズはモースの思考の進…
大ベストセラー作家となった東野圭吾のユーモア短編集。 もう、とにかく上手いです。 筒井康隆をソフトにした感じかとも思ったりしたけれど、 それは筒井康隆にも東野圭吾にも失礼だなと気付いた。黒笑小説 (集英社文庫)作者: 東野圭吾出版社/メーカー: 集英…
別にラノベが嫌いなわけじゃあないし、 優れた作品も多く存在することも知っている。 けど、やっぱり読む前には大した期待をしないで手に取るのがラノベの正しい読み方かななんて思う。 ということで、あんまり期待しないで読んでたらなかなかぶっ飛んだ。 …
身近な数学の小話であったり、 ちょっと便利な数の話、 数学豆知識のようなもの、 そういった本は数多く出版されているし、 この本もその仲間である上に、中身も全然進歩が無い。 いや、中身は面白いんですよ。 でも、似たり寄ったりの数学本と比べると、結…
洒落たタイトルだ。 母親の勤めるスナックにバーテンとして流れてきたオニイ。 大学の工事現場から出てきた白骨死体。 ミステリである以上、オニイと白骨死体はどこかで結びつくはずだろうな、 と思いながら読んでいっても、最後の最後まで引っ張っていく。 …