2010-04-01から1ヶ月間の記事一覧

ガイアの夜明け

同名テレビ番組の内容をまとめたもの。 同番組といい、WBSといい、カンブリア宮殿といい、経済を扱わせるとテレビ東京は本当に強いと思う。 ちなみにドキュメンタリー系の番組でいえば、TBSの情熱大陸、NHKのプロジェクトX、そしてもうひとつ、少…

雷撃SSガール

経済入門をライトノベル感覚で書いた小説。 とても読みやすく面白い。 続編も出ているらしいので読んでみようと思う。雷撃☆SSガール (講談社BOX)作者: 至道流星,MAMI出版社/メーカー: 講談社発売日: 2009/08/04メディア: 単行本購入: 16人 クリック: 222回こ…

11月そして12月

屈折した青年あるいは少年。 ちょっとおかしな家族。 わけありな少女。 樋口有介の青春小説に出てくる人物パターンである。 主人公の男の子が持つ厭世感と少しの希望とのバランスが良い。11月そして12月 (中公文庫)作者: 樋口有介出版社/メーカー: 中央公論…

奇想と微笑

今をときめく森見登美彦が編集した太宰治選。 極端に陰鬱な作品の多い印象であった太宰が、ユーモアとサービス精神に満ちた作品も多く手掛けていたことが良く分る。奇想と微笑―太宰治傑作選 (光文社文庫)作者: 太宰治,森見登美彦出版社/メーカー: 光文社発売…

女王暗殺

浦賀和宏はいったいどこへ行ってしまうのでしょう。 ここ数年、影だけしか出てこない安藤の復活はあるのでしょうか。 初期の作品の登場人物は、一見まともで、だけれども何かをきっかけにプツンと遠くへ行ってしまっていた。 最近の作品ではしょっぱなからは…

≠の殺人

石崎幸二による、同名の主人公と、ミリア、ユリの女子高生2人のコンビの出てくるシリーズもの。 会話はバカバカしいおやじギャグに包まれているため、あんまり面白くないうえにせっかくの雰囲気もぶち壊しだが、それでも古き良き本格ミステリとしての道具立…

「十一月は…」「十二月は…」

私立霧舎学園シリーズもようやく終盤。 さすがにちょっと飽きてきました。 「開かずの扉研究会」の方が好きです。十一月は天使が舞い降りた見立て殺人 私立霧舎学園ミステリ白書 (講談社ノベルス)作者: 霧舎巧出版社/メーカー: 講談社発売日: 2009/12/08メデ…

成功学キャラ教授

いわゆる成功ハウツーものだけれども、 それを小説家が小説の形で書いたというところに意義を感じる。 10章立てになっていて、10の項目が成功への秘訣として挙げられている。1.あらゆる他人を無条件で肯定する 2.成功を定義する 3.プラスとマイナ…

傷物語・偽物語

化物語の前日譚と後日譚。 西尾維新が他のラノベ作家と大きく違う点は、論理性の高さと世界観の伝え方の上手さだろう。 もちろん、ライトノベルでも論理性、世界観に優れた作家はいる。 論理性と世界観というのは、要するにくだらないツッコミを許さないおい…

硝子のドレス

美容に題材をとった長編ミステリ。 ダイエットコンテスト。 整形手術や拒食症や強迫観念。 華やかな世界と、その陰に隠れた暗い世界。 女性の狂気というのは怖いものです。硝子のドレス (集英社文庫)作者: 北川歩実出版社/メーカー: 集英社発売日: 2010/01/2…

生きる技術は名作に学べ

有名ブログ「空中キャンプ」の方の著書。 うちの兄が知り合いの知り合いだったそうで、無理を言って本を贈ってもらったとか。僕はタダで読めてラッキーでした。 ブログと同じく、大変読みやすく、時たまクスッと笑わせてくれる文章で海外の古典的名作といわ…

賢者の贈り物

もともと論理性の高い作品を発表し続けてきた石持浅海が日常の謎に挑戦した作品。 作品中の謎に対して登場人物たちは解答を試みるが、果たして正解だったのかどうか、はっきりと分らない作品もある。 「日常の謎」というのは、元来解決のしようのないものが…

工学部・水柿助教授の解脱

いったい、誰がこれを小説として出版しようともくろんだのだろう。 シリーズ1作目はまだ多少ミステリっぽかったはずなのに…。 こんな話はホームページの日記に上げておけば良いと思うのですが、それでもこの本が売れてしまうことがすごいと思いますし、こう…

1/2の騎士

女子高生が主人公の青春ミステリ小説。 登場人物の軽いマイノリティぶりが良い。 レズビアンの女の子と女装趣味の男の子という組み合わせを持ってきたのは上手だと思います。 マイノリティという言葉を使うと、少数者というよりは響きが良くなるものですし、…