小説

タイム・マシン

ウエルズの伝説的なSFの名作。 表題作以外にも想像力に溢れた短編が詰まっている。タイム・マシン 他九篇 (岩波文庫)作者: H.G.ウエルズ,橋本槇矩出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 1991/05/16メディア: 文庫購入: 2人 クリック: 21回この商品を含むブログ (…

宇宙のみなしご

子供には子供なりの悩みや考えがあるということはとても当たり前のことである。けれども子供と接する時間が少ないと、そんな当たり前のことすら忘れてしまうのである。宇宙のみなしご (角川文庫)作者: 森絵都出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッ…

月光スイッチ

結婚している男性と不倫をしていて、彼の奥さんが出産で里帰りする。 その間だけ一緒に棲むことにした彼女は、同じマンションの人たちや、周りの様々な人と出会ってゆく。月光スイッチ (角川文庫)作者: 橋本紡出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリ…

クジラの彼

有川浩の短編集。 「自衛隊ラブコメ」シリーズらしい。 著者があとがきでいう通りベタ甘なんだけれど、 有川浩の恋愛小説の基本は、どうやら「気付き」のようです。相手の何気ない仕草や行為に気付き魅かれる。 お互いに気付き合える環境がよりお互いを結び…

家日和

これもミクシイでレビュー書いたっけ。 幸せはどんな形でやってくるか分からないし、家族の絆なんていつ弱まったり強まったりするのかさっぱり分からないものだと思う。家日和 (集英社文庫)作者: 奥田英朗出版社/メーカー: 集英社発売日: 2010/05/20メディア…

ジーキル博士とハイド氏

誰しもご存じの2重人格を扱った古典の名作。 初めて通して読んだけれども思ったよりも読みやすく感心。ジーキル博士とハイド氏 (岩波文庫)作者: R.L.スティーヴンスン,R.L. Stevenson,Robert Louis Stevenson,海保眞夫出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 1994…

神狩り

今さらながら、文庫で再版されたので読んでみました。 神と戦うというSFとしては究極の設定をこれだけスマートに描けるものかと感心した。神狩り (ハヤカワ文庫JA)作者: 山田正紀出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2010/04/05メディア: 文庫購入: 4人 クリッ…

家に棲むもの

いわゆるホラー小説はあまり得意ではないので読まないのですが。 小林泰三はけっこう好きです。家に棲むもの (角川ホラー文庫)作者: 小林泰三出版社/メーカー: 角川書店発売日: 2003/03/01メディア: 文庫 クリック: 10回この商品を含むブログ (27件) を見る

千年樹

さびれた神社に残る、樹齢千年ともいわれる巨木。 木にまつわる人々のお話。 遠い昔の時代から現在まで、因縁のような世界を描き出す短編集。千年樹 (集英社文庫)作者: 荻原浩出版社/メーカー: 集英社発売日: 2010/03/19メディア: 文庫購入: 2人 クリック: 8…

雷撃SSガール

経済入門をライトノベル感覚で書いた小説。 とても読みやすく面白い。 続編も出ているらしいので読んでみようと思う。雷撃☆SSガール (講談社BOX)作者: 至道流星,MAMI出版社/メーカー: 講談社発売日: 2009/08/04メディア: 単行本購入: 16人 クリック: 222回こ…

11月そして12月

屈折した青年あるいは少年。 ちょっとおかしな家族。 わけありな少女。 樋口有介の青春小説に出てくる人物パターンである。 主人公の男の子が持つ厭世感と少しの希望とのバランスが良い。11月そして12月 (中公文庫)作者: 樋口有介出版社/メーカー: 中央公論…

奇想と微笑

今をときめく森見登美彦が編集した太宰治選。 極端に陰鬱な作品の多い印象であった太宰が、ユーモアとサービス精神に満ちた作品も多く手掛けていたことが良く分る。奇想と微笑―太宰治傑作選 (光文社文庫)作者: 太宰治,森見登美彦出版社/メーカー: 光文社発売…

成功学キャラ教授

いわゆる成功ハウツーものだけれども、 それを小説家が小説の形で書いたというところに意義を感じる。 10章立てになっていて、10の項目が成功への秘訣として挙げられている。1.あらゆる他人を無条件で肯定する 2.成功を定義する 3.プラスとマイナ…

食堂かたつむり

映画化もされてだいぶ話題の作品。 一日に一組しか入れない食堂。 そこで癒される人々。 母と娘の物語。 ほのぼのなのか不思議なのかと思わせておいて、背筋も凍るような最後の晩餐。 もう、最後のインパクトが衝撃的すぎて、映画化もそれだけに興味が向かっ…

ワーキング・ホリデー

ホストをしている主人公の元に、会ったことも無い小学生が「息子です」と言ってやってくる。 ホストをやめて宅配便のドライバーに転身し、様々なトラブルに遭遇していく。 坂木司の小説には、ほかにクリーニング屋を題材としたものがあるが、宅配便もクリー…

借金取りの王子

リストラ代行会社の社員村上真介の物語、「君たちに明日はない」に続く第2弾。 企業から依頼を受け、リストラを行うべく社員と面接をしていく主人公。 ……のはずが、文庫本の解説でも触れられていますが、タイトルの「借金取りの王子」は、リストラされる対…

シアター!

赤字だらけの小劇団の主宰者を、商社に勤める兄が手助けして再生を目指す。 有川浩の作品の特徴は、ベタな人間関係とドラマチックなセリフ。 逆にいえば、その二つが揃えば人を惹きつける魅力を持った作品が出来上がるということ。 ただし、ベタと言ってもそ…

コーパスへの道

デニス・ルヘインの短編集。 海外小説って評価の基準が難しいなあ、と改めて感じてます。リアリティを求めるわけではないけれども、リアルかどうかという判断すらできないし、おしなべて言えばその国の文化をある程度わからないと何とも評価しづらいなあとい…

失われた町

新年早々、仕事が忙しい!!! 不況じゃないんですか?ファミレスで食事する金はあるんですか?むしろ不況だからこそのファミレスですか?そうですか。 ということで、朝から夜遅くまで休憩なしの14時間ぶっ通しで立ち仕事をしてきた身としては、読んだ本…